交流回路のまとめ
ここまで、交流回路の基礎的な解析方法に関する説明が一通り終わりました。 ポイントとなる部分をここにまとめます。 また、理解を深めるために演習問題を解いてみましょう :)
抵抗、コイル、コンデンサの複素数表記
第11回 基本素子の交流回路で扱った、抵抗、コイル、コンデンサの電流の複素ベクトル表記と電圧に対する位相差を以下にまとめます。
回路素子 | 電圧 | 電流 | との位相差 | インピーダンス |
---|---|---|---|---|
抵抗 | 同相 | レジスタンス | ||
コイル | 電流が遅れる | 誘導性リアクタンス | ||
コンデンサ | 電流が進む | 容量性リアクタンス |
交流回路の解析手順
お勧めの交流回路の解析手順は以下のとおりで、交流回路でも基本的な考え方は直列回路と変わりません。 なお、Step 2 と Step 3 の順番は逆でも大丈夫です。 うまくできそうなほうを先にやりましょう。
Step 1. 交流電圧と交流電流のどちらかを基準として、そのほかの交流電圧や交流電流を求める。
Step 2. インピーダンスを求める。
Step 3. それぞれのベクトルを描く。
Step 4. 共振の条件や電力を求める。
教科書で参考になる問題
- 交流回路の解析の問題: P.179~ 演習問題 8.7, 8.8, 8.10, 8.11, 8.12, 8.13, 8.14, 8.15, 8.16
- 交流回路の電力の問題: P.198~ 演習問題 8.17, 8.18, 8.19
参考書1で参考になる問題
- 交流回路の解析の問題: P.82~ 例題 7.1~7.5, P.95 演習問題 7.1~7.10
- 交流回路の電力の問題: P.101~ 例題 8.1~8.2, P.104 演習問題 8.1~8.7